大学病院の緩和ケアを考える会

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■代表世話人 挨拶

<コンパッションを実践して生きる>

当研究会の節目となる第30回大学病院の緩和ケアを考える会総会研究会は、岩手医科大学の木村祐輔世話人を中心に鋭意準備を進めています。テーマは「緩和ケアの教育・共育・協育」です。当研究会の基本的な柱である教育を改めて見直す機会になると期待しております。会員の皆さんはオンラインとなりますが、是非、ご参加ください。
私は定年退職と共に、多くの役職を辞ししましたが、当会以外に代表を継続しているのが、日本GRACE研究会です。GRACEのキーワードはコンパッション(慈悲、思いやり)です。GRACEは医療者の燃え尽き防止プログラムとしてスタートしましたが、現在は介護や教育にも活用されています。死の臨床に55年間かかわってきた米国の医療人類学者で僧侶のジョアン・ハリファックス老師と、ジョンズ・ホプキンス大学看護倫理学部のシンダ・ラシュトン教授、ワシントン州立大学医学部の腫瘍内科医・緩和ケア医のアントニー・バック教授によって構築された、最新の脳科学や認知科学の成果に基づいた2泊3日のプログラムです。

代表世話人 高宮有介

G:Gathering attention, Grounding:身体感覚に注意を集中し、呼吸を調え、地に足をつける、R:Recalling intention:意図を思い起こす、A:Attuning to self, then other:まず、自分の身体・感情・思考に意識を合わせてから相手に意識を合わせる、C:Considering what serves best : もっとも適切と思われる行動は何かを見極める、E:Engaging and Ending:関与し、終わりにする。
紙面の関係で、2点のみ紹介します。一つはR:意図を思い起こす。あなたは何故ここにいるのか。皆さんなら何故、医師になり、看護師になり、薬剤師になり、緩和ケアに携わっているのか。その初心に戻ります。患者さんと向き合った時に、ここに立ち返ることは非常に意味があることです。もう一つはE:ベストを尽くして、終わりにする。ある患者さんの問題は解決していないかもしれませんが、次の患者さんに向き合う時には、一度終わりにする。また、一日の臨床や病院の課題は残っているかもしれませんが、一旦終わりにしてプライベートに戻ります。その時に何か儀式を決めておくとよいでしょう。例えば、病院を出る時に手を洗いながら、その日の課題を洗い流していくのも一つの方法です。 
長引くウクライナの侵攻、ガザでの爆撃などが続き、世界は悲しみや憎しみが蔓延しています。私達に戦争を終わらせる力はありませんが、緩和ケアに携わる者として、目の前の患者さんやご家族にコンパッションを持って過ごすことが使命だと思っていまう。コンパッションは伝染します。コンパッションの現場を見た人にも伝わっていきます。コンパッションの小さな灯が拡がっていくことを願っています。
 大学病院の緩和ケアを考える会
代表世話人 高宮有介
(昭和大学医学部 医学教育学講座 客員教授)
(TMG<戸田中央メディカルケアグループ>緩和医療特別顧問)
更新履歴

大学病院の緩和ケアを考える会

 「大学病院の緩和ケアを考える会」は、大学病院における緩和ケアの推進、および緩和ケア教育の確立を目的に1995年に設立されました。先進医療を行い、教育・研究機関である大学病院において、適切な緩和ケアの提供が必要であることは論を待ちません。その推進のために各大学が持ち回りで毎年当会の総会・研究会を開催しています。
 全国には80の大学医学部と医科大学があり、すべての医学生はそれらの附属病院で教育・研修を受けています。未来を担う医学生への緩和ケア教育を充実させることは急務です。当会では2004年に医学生向けのテキスト「臨床緩和ケア(青海社)」を刊行するとともに、教える側である教員のためのセミナーを毎年開催してきました。
 2007年4月にがん対策基本法が施行され、緩和ケアの重要性が注目されています。350施設のがん診療連携拠点病院が中心となり、全国の緩和ケアを拡大していく流れがあります。当会ではわが国の緩和ケアを推進するために、大学病院から発信していきます。
2008年6月 大学病院の緩和ケアを考える会
代表世話人 高宮有介
(昭和大学医学部 医学教育推進室)

お知らせ

ご連絡・お問合せ先

〒142-8555 東京都品川区旗の台1-5-8
昭和大学医学部 医学教育推進室内
大学病院の緩和ケアを考える会 事務局
(患者様からの医療相談などには対応できません。御了解下さい。)
新着情報

2018年5月

2018年度の「総会研究会」と「医学生の緩和ケア教育のための授業実践大会」の情報を掲載しました。 

2011年11月

第8回 医学生の緩和ケア教育のための教員セミナーは終了いたしました。 

2011年9月

第17回総会研究会は多数の皆様においでいただき盛会のうちに終了いたしました。参加者の皆様、ご協力頂き………  続きを読む>>>

2011年5月

「第8回 医学生の緩和ケア教育のための教員セミナー」ご案内を掲載しました。 
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